
応募対象の概要
林業の中で最も過酷な業務の一つが資材運搬です。2019年に運搬用大型ドローンを自社開発、導入したことで重労働を軽減し、山林伐採後の再造林率向上に寄与しています。2021年に「災害時における無人航空機による物資運送に関する協定」を和歌山県田辺市と締結し、災害時の被災住民等への物資輸送活動を担います。
フェーズフリーな性質の概要およびアピールポイント
山で活用することを前提に設計開発しました。ドローンの羽を折りたたむことができ、充電器等周辺機器も全て軽箱バンに積み込みができます。災害時に道の幅員が減少しても現場に行ける可能性が高まります。現場にて810個のバッテリーを発電機を使い充電し繰り返し使用することで、6時間連続の使用が可能になります。また、風速10m/s、時間雨量10㎜までは飛行可能です。出発地点と到着地点でオペレーターがコントローラーを切り替えながらドローンを操作することが出来るので視界が見通せない場所でも目視で操作することが出来ます。25㎏までの資材を運搬できます。弊社従業員の8割がドローンオペレーターで操縦することが出来ます。

2019年に運用を開始したことにより、労働の省力化、資材運搬時の安全性の向上が可能になりました。また、資材を山の上に運ぶ肉体的負担が軽減されたことにより、現場作業での女性雇用が可能になりました。2021年から伐採時に使う架線の架設、撤収にも弊社ドローンを試験導入し、伐採作業の省力化へも挑戦中です。

林業事業体として普段から山で作業をしている弊社従業員はドローン操作ができ、道や橋が分断された場合に山林移動での迂回に優れています。今まで、人力で山を迂回して運んでいた救援救命物資を省力化し安定して運ぶことが出来ます。過疎化や高齢化により山間部に住む方が減少する中で持続可能な里山生活を支えます。